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時バエは矢を好む

AIは、「Time flies like an arrow.」を「時バエは矢を好む」と訳すらしい。

 

 

 AIにはきっと・・・

来た人の名前はわかるが、昨日彼女にふられたことはわからない。

自分のジョークに笑ってることはわかるが、気を遣って無理に笑ってくれてることはわからない。

ヤンニョムチキン食べたいけどここのは食べたことないから、無難な唐揚げにしていることはわからない。

ダイエット中だから揚げ物買わなかったけど、もう一押ししてくれたら買ったのに、とぶちぶち思ってることはわからない。

 

のだろう。

言わずもがなの世界。想像の先にある感情。思いやり、会話のきび、会話の空気。人と人の間に生まれる感情のやりとり。

 

市場や商店街。お店の人と会話しないと買物が成立しないことが多い。無口な人も「これください」とか、どうしてもしゃべりたくなくても「ん」と声を発して伝え、店のお兄ちゃんやおねえさんは「はいな!」とか「ありがとう」といいながら、受け取って包んでくれる。時には「これな今が旬やからやわらかいで。そのまま塩昆布混ぜるだけでサラダで食べても美味しいで」と、買った水菜にレシピまでついてくることもある。

お互いタメ口になることもある。「お父さん元気?風邪治った?」なんて、個人情報まで大声でやりとりされてることがある。

 

そこにあるのは、お互いに買ったり売ったりの日常の上に交わしてきた会話。そこから培われていく「言わずもがな」の関係。日頃の会話の中に、日々が蓄積された関係が育まれていく。

 防災訓練も大事だけど、想像しないことがおきた時、きっとお互いを知るご近所関係が役に立つ。

言わずもがなの関係性をもつコミュニティは、きっとまさかのときの支えになる。

しょっちゅう買い物に行くお店、お店が固まった市場や商店街は、きっとそんなコミュニティが育まれる場になっている。

 

「Time flies like an arrow.=光陰矢の如し」を「時バエは矢を好む」と訳すAI君にできないこと。

一緒に笑える関係。いつの時代も大事だ。

 

 

 

商店街アドバイザー 堀 登志子