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小学五年生 笑いの教室〜落語編

昨年企画が立ち上がった「池田こどもお笑い大会」。子どもたちを笑って元気にしたい自信を持って欲しいと集まった池田市の皆さん。

池田市の石橋南小学校の校長先生が、五年生の授業二枠を「笑いの教室」に用意してくださった。先生役は、小学校とも関係が深い、大阪大学の落語研究部-阪大落研。市内の笑いの力を信じる人々で可能となった貴重な時間。

 

五年生二クラス総計40人。

企画に参画してくれる阪大落研メンバーは12人。

避難訓練の後の五時間目と六時間目の100分。

 

 

 落語のまち池田だから・・というわけでもないのだが、「落語」を題材にすることとなった。

学生にお願いしたのは、「生徒全員が発表の場があること」 と「彼らが人を笑わせることにどれだけ関心を寄せてくれるのかを知りたい」、その上で、「舞台に立って笑わせたいと気持ちが芽生えれば」との三つ。あとは彼らに委ねた。

 

課題のネタは「荒大名の茶の湯」。7人の大名が出てきて、初めての茶の湯を嗜むまでのてんやわんや。ネタが小難しくないこと、登場人物が多いこと、セリフが少なくて、さらにフリやセリフを工夫しやすいこと。などを配慮して、落語をする阪大生がセレクト。五つのチーム用にネタを分解して作ってくれた。それぞれに笑いのツボを入れるのに苦労したようだ。

 

まずは一堂に集まって落語を聞く。クラスの中であらかじめ分けてもらっていた五つのチーム。隊列を組んで並んでぎっしり席を詰めて、高座にかぶりつくように座ってくれた。いい感じだ・・笑いは小屋が狭くてぎゅうぎゅう詰めなほどよく笑う(はず)。

 

阪大生ポ留くんの落語が軽妙でわかりやすい。真剣に聞く子どもたち。反応がいい。「ええ?」とか「知ってる」とか声が出る。最後は大爆笑。酷い目に遭う大名福島に「かわいそう」の声も上がる。(先生も一緒に笑っていたのが印象的。後で聞いたら「ほんまに面白かったから」と。これも空気を和らげていた要因のひとつだろう)

そのあとはクラスに分かれて教室へ。

その上で五つのチームに分かれる。大学生一人に、四人の生徒で1チーム。それぞれに分解した落語が配られる。配役を決めてお稽古。先生役の学生が、彼らなりに工夫を凝らしてワークが始まる。配役がすんなり決まるチーム、まずはフリを一緒にやってみるチーム、一緒に読み合わせするチーム、笑いの理論から語る学生もいる、、集まった生徒を見ながら実に細やかな工夫。おかげでそれぞれのチームで笑い声が起きている。実に楽しげ。


 ワークの後は発表会。登場人物を担任の先生の名前にしたり、大袈裟なふりを入れたり、ネタを変えたり、、それぞれが実に楽しい。声も大きい。恥ずかしがってモジモジする子がいないのは、お稽古のおかげか、同級生と一緒にやっているからか。

大学生がリードして笑ってくれる。このおかげでみんなが笑いだす、笑い声も大きくなる。

校長先生が、ずっと一緒にいてしっかり最初から最後まで見てくださった。発表会に声をあげて笑ってくださった。

担任の先生も一緒に大笑いしてくださっていた。

 笑いはみんなでつくるもの。笑い声が笑いをよぶ。笑えば、自分の笑い声の振動が体を伝わって、ますます笑えてくる。そのうち、何を聞いてもおかしくなってくる。平和だ。

 

終わってからのチームごとのヒアリングアンケート。「またやりたい」とほとんどの子どもが答えてくれていた。この気持ち、なんとか育んでいければと思う。

 

笑いの力を信じる校長先生、そして小学校。こどもたちと関係を育み、なんとか一緒に楽しみたいと工夫してくれる阪大落研。素直に落語を受けいれて挑戦する小学生。人がそろうとき、きっとなにかが生まれるはず。

 

 

 

 

 

商店街アドバイザー 堀 登志子